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2025年10月04日

ドラム

「キンキン」or「スカスカ」を解消!ドラムミュートについて解説

はじめに

皆さんは、スタジオでドラムを叩いた時、「あれ、なんか自分のドラムと音が違うな」と感じたことはありませんか?
それは、ドラムセットの「ヘッド(皮)」の素材と様々な「ミュート(消音)」の工夫によって解決できます!
今回は、ドラムの「音作りの裏側」を支える、ヘッドとミュートの秘密を深掘りします!


ドラムヘッド:素材による音の違い

ドラムヘッドは、音の立ち上がり、響きの長さ(サスティン)、そして音色のキャラクターを決定づける重要な要素です。
スタジオノアでも使い分けされている3種類のヘッドをご紹介します!


(1)クリアヘッド

見た目は透明なヘッドで、音はサスティン(響き)が長く、明るく開放的で、アタックがシャープなことが特徴です。
タム、バスドラムのフロントヘッドなどで主に使用されます。

画像①(クリアヘッド).avif

(2)コーテッドヘッド

見た目は白いザラザラしたヘッドで、サスティンが短く、温かみのあるタイトな音色が特徴でブラッシング奏法にも対応できます。
ほとんどのスネアドラムの打面で使用されており、タムで使用されることもあります。

画像②(コーテッドエンペラー).avif

(3)ダブルフィルム

二枚重ねの構造で、サスティンが非常に短くアタックが強調され、耐久性も高いことが特徴です。
大音量のロックやメタルなど、タイトさを求めるタムで使用されます。

画像③(ダブルフィルム).avif

スタジオにどのヘッドが貼られているかは、スタジオをご予約される前に一度店舗にぜひ確認してみてください!


バスドラムのミュート:毛布の「入れ方」による違い

バスドラムはそのまま叩くと、「ボーン」という長く響く音になりがちです。
他の楽器、特にベースの邪魔をしない「タイトなアタック音」にするためには、内部に毛布やクッションを入れます。
そのミュート材は、打面(叩く側)とフロントヘッド(観客側)の2つの振動を抑えるために使われます。
ただ入れるだけでなく、以下のように毛布を配置することで音の印象が大きく変わります。


(1)中央配置:両方のヘッドに触れる配置です。

サスティーンが大幅に短く、アタックが際立ったタイトで短い音になります。
バンドサウンドで音が埋もれないようにする、スタジオの標準的なセッティングです。
スタジオノアでは、ほとんどのスタジオがデフォルトでこのセッティングとなっています。


(2)打面側配置:打面側のみに触れる配置です。

余計な「ボワつき」を抑え、深みのある低音とアタックを両立できます。
アタックと自然な響きのバランスを求めたい場合に選ばれるセッティングです。


毛布やクッションの「重さ」や「触れる量」を変えるだけでも、タイトなロックサウンドから、響きを活かしたジャズサウンドまで、バスドラムの音色は自在にコントロールできます!


スネア、タムのミュート:ミュート材によるコントロール

スネアやタムの「高周波な倍音(キーンという甲高い響き)」をカットし、音をまとめるためのミュート方法がいくつかありますのでご紹介します。


(1)リングミュート(スネア、タム)

スネアによく使用されるプラスチックやフェルトの「輪」状のミュート材です。

画像④(リングミュート).webp

ヘッドの「外周部分の振動」を抑えることで、不要な高周波の倍音をカットし、まとまった音になります。
細いものは、サスティンを保ちつつ、余計な雑味だけカットしてくれます。
太いものは、アタック音を際立たせることができ、早いフレーズでも1つ1つの音を際立たせられます。
スタジオノアでは各店舗、無料でレンタルを行なっておりますので、お気軽にお試しください!


(2)ジェル状ミュート

粘着性のある小さなパッド(ゲル)で、ヘッドの好きな位置に貼り付けて使います。
ガムテープを使ったミュートに比べて楽器本来の鳴りを活かした自然なミュート効果が得られます。
非常に手軽で、ピンポイントで倍音をカットしたいときに便利です。

画像⑤(ジェルミュート).webp

(3)ガムテープ/マスキングテープ

ライブやレコーディングの現場で、エンジニアが素早く音を調整したいときに使われることがあります。
テープの長さや折り方でミュートの強さを微調整できる、昔ながらのテクニックです。

「もっとタイトな音にしたい」と感じたら、ジェルミュートやガムテープを加えて、ミュートの量を段階的に増やしていくと理想のタイトさを見つけることができます。


▪最後に

いかがでしたでしょうか?
ドラムのヘッドとミュートは、楽曲のジャンルやバンドの求めるサウンドに合わせて緻密な計算が必要となります。
次にスタジオに入った際は、ぜひこれらの知識を活かして、ドラムセットのヘッドの種類やミュートの配置をチェックしてみてください。
音作りのヒントになるかもしれません!