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2020年11月20日

ハウリングの原因と解消方法|サウンドスタジオノア

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■ スタジオで一度は経験するハウリングとは

スタジオでマイクや楽器などをPA機器やアンプから鳴らそうとすると「キーン」という音が発生してしまうことはないでしょうか?
これが「ハウリング」と呼ばれるものです。


■ ハウリングはなぜ起こる?ハウリングの仕組みと原因

スピーカーから出る音をマイクやギターのピックアップが拾い、それがまたスピーカーから出力されてマイクや楽器が拾い・・・というのを繰り返してしまうことが、ハウリングが起こってしまう原因です。


■ 周波数とハウリングの関係

スタジオやライブ会場など場所によって「ここは低音が響きやすいなあ」というような感想を持つことがあるかと思います。
実は、その場所の設計や形、広さなどによって音の響き方は様々で、場所ごとに響きやすい音の周波数が異なってきます。
響きやすい周波数というのは当然、先述の「スピーカーの音をマイクが拾い、またスピーカーから出力されるループ」が起こりやすいのです。

■ ハウリング解消方法

(1)マイクやスピーカーの位置・角度・向きを変える

最もハウリング対策として効果的なのが、マイク・スピーカーの位置などを変えてみるというものです。
マイクとスピーカーの位置を遠ざけたり、スピーカーから出ている音をマイクがなるべく拾わないような向きにすることで、ハウリングを抑えられるケースが多いです。


(2)マイクの持ち方

マイクのグリルを握り込むように持ってしまうと、本来のマイクの周波数特性からかなり変化してしまい、ハウリングが起こりやすくなってしまいます。
なるべく手でグリル部分を覆わないように持って歌うようにしましょう。


(3)スピーカーの音量

スピーカーから必要以上に音量が出ていると、高確率でハウリングを招いてしまいます。
その場所の広さやアンサンブルに合わせた音量調整を心がけましょう。
スピーカーを過大入力から保護して破損を防止する装置としてリミッターを使用することがありますが、これがハウリング対策にも効果的と言えます。


(4)スピーカーチューニング

スピーカーの周波数特性によってハウリングが起こりやすくなっている場合は、その周波数を補正することでハウリングを抑制できます。
スピーカーにわざと音が出る状態のマイクを近づけ、ハウリングが起こっている周波数をグラフィックイコライザーなどの機器を用いて削ることで、スピーカーのチューニングを行います。 


■ 日常生活にも応用!WEB会議やスマホで起こるハウリングの解消方法


WEB会議などパソコンやスマホで行う際にハウリングに悩まされる方もいるのではないでしょうか。
これも、スマホの内蔵マイクと内蔵スピーカーの間で音がループしていることが原因です。
WEB会議アプリのZOOMなど、ハウリング防止の設定がある場合があるので、活用してみると良いでしょう。
また、内蔵スピーカーではなくイヤホンで音声をモニターすると、ハウリングの原因そのものを排除できるので非常にクリアな通話が期待できます。
 

  -終わりに

 スタジオでの練習から日常生活まで悩まされることの多い「ハウリング」。
ここまで挙げた方法で、少しでも解消に近づくことができれば幸いです。
是非色々試してみてください!!