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楽器NEWS|ギター・ベース

Crews Maniac SoundのベースがSOUND STUDIO NOAHにやって来た!

2016.11.01

Crews Maniac Soundを知っているだろうか。 渋谷にある老舗楽器店「Hoochies」、そこを直営店とする株式会社クルーズのブランドである。ハイクオリティなエレキギター、アコースティックギター、エレキベースを多く製作し、エフェクター類も開発する日本国内でも屈指のブランドである。 そんなCrews Maniac SoundとSOUND STUDIO NOAHがコラボレーションしたのが、このベースだ。ヘッドにはNOAHのロゴが入っており、カラーやデザインも店舗ごとにオーダーをしているので、レギュラーモデルにない仕様となっている。造りやサウンドは、さすがCrews Maniac Soundとうなるくらいのハイクオリティだ。 9月中旬、都内20店舗(恵比寿店は11月7日オープン)すべてのSOUND STUDIO NOAHで、Crews Maniac Soundのベースのレンタルが開始された。 img_0949 なんと今回、楽器業界のレジェンドとうわさされる株式会社クルーズ代表取締役の吉岡氏(写真左)と、今回のベース製作を実際に進めた村田氏(写真右)に話を聞くことができた! ―今回のSOUND STUDIO NOAHとのコラボレーション企画は、いかがでしたでしょうか。 村田氏(以下村田):リハーサルスタジオのレンタル機材としては異例と言っていいほどのクオリティの高いベースになりました。NOAH各店のスタッフの方からの要望をお聞きすると、やはり皆さん詳しいなと思いました。 ―ベース造りで大切にされていること、ポリシーはありますでしょうか? 吉岡氏(以下吉岡):「歌を邪魔しない、歌手が歌いやすいベース」を意識しています。ベースというのはバンドの中では屋台骨で、前に出ることより歌手が歌いやすいような帯域が出るように考えています。数々のレコーディングで培った経験が活きています。 村田:搭載されているプリアンプ(TBC-1)は、他メーカーのようなドンシャリのサウンドではなく、フラットな特性になっています。 吉岡:プリアンプの設計も20年変わってないからね。 ―20年ですか!? それだけ完成されているんですね! img_0943 ―Crews Maniac Sound、そのブランド名の由来、成り立ちを教えてください。 吉岡:仲間達でやっているからCrews、それだけだとほかの会社名と重複するのでManiac Sound を付けてCrews Maniac Soundとしました。マニアックとは、一般的に言うマニアックと違います。 成り立ちは、クルーズを立ち上げる前に勤務していた会社でジャコ・パストリアスとも話し、いろいろな意見をもらったことも今の製品造りに活きていると思います。 ―ジャコ・パストリアスですか!? 吉岡:「弦は何を使っているんだ? じゃあそれを販売しよう」など話しました(笑) 楽器ブランドを立ち上げる人は、実際に楽器を造る人が多いんだけど、人には得手不得手があって、この作業は得意だけどあの作業は苦手というのがあります。だから、私は製造は信頼できる場所に任せる。私は、ほかのことをする。工場内にクルーズチームのようなものがあるので信頼しています。だから、私はビルダーではなくプロデューサーですね。 img_0950 ―後ろに置いてある木材が気になってしかたないのですが... 吉岡:(木材を見せながら)楽器に関しては木材が基本だと思います。そこが良くなければ良い楽器はできない。良い木材があれば、1本や2本ではなく、まとめて何百本で買います。 ―何百本もですか! 村田:棚卸しのときに、買い立てのころは重たくて仕方がないのですが、年月が経つにつれ自然乾燥で軽くなってくるので、「あれ? こんなに楽々運べたっけ?」って(笑) で、木材の造り時が来たかどうかを確かめるために、1年に1本造ってみて確かめます。「ん~、もうちょっとかな~、そろそろかな~」と。 吉岡:「クルーズが最近いい感じだぞ」とほかでも評判になるのですが、同じようなものを造っても同じにならないんです。木材を寝かせるなど準備が10年前から始まっているので、一緒のものは無理です。 ―10年待つんですか!? こんな良い木材あればすぐにでも造りたいのに... 吉岡:製作者だとそうですよね。すぐに造りたくなってしまう。私はプロデューサーなので、良い時期が来るまで待ちます。 Crews Maniac Soundのマニアックとは、製作者・演奏者から考えたマニアックではなく、「楽器プロデューサー」としての製作状況、音作り、木材選びなどの「こだわり」が「マニアック」なのだと感じた。 話を聞けば聞くほどクルーズの楽器は一生の相棒となるに値すると感じた。 ここでは語りきれないので、ぜひ1度SOUND STUDIO NOAHで実際に触れ、Hoochiesへ行ってみてはどうだろうか。 (NOAHBOOK 阿部遼助) SOUND STUDIO NOAH全店舗のベースがこちら↓ %e6%b8%8b%e8%b0%b7 %e7%94%b0%e5%9c%92%e9%83%bd%e5%b8%82 %e4%b8%ad%e5%a4%ae%e7%b7%9a %e6%96%b0%e5%ae%bf1 %e5%8c%971 %e6%9d%b1 %e6%9d%b1%e6%a8%aa Crews x Sound Studio NOAH Custom JB-ACTIVE スペック: FINGER BOARD: Rose or Maple NECK: SELECTED MAPLE BODY: SELECTED ALDER BRIDGE: Crews SPIRAL TYPE PICKUP: Crews TYPE-J PREAMP: Crews TBC-1 TREBLE and BASS CONTROL: MASTER VOLUME/PICKUP BALANCER/TREBLE EQ/BASS EQ ADD CONTROL: VOLUME PULL PREAMP BYPASS INCLUDING 9V BATTERY ここからはWEB版限定の番外編。 筆者が個人的に興味津々だった多弦シリーズのことについても聞いたので、そちらを掲載。 ―ベースではJACKSON5、ギターではAb's 7の多弦のシリーズも多いのですが、製作秘話的なお話をお聞かせください。 村田:20年ほど前は4弦ベースよりも5弦ベースのほうがよく売れていましたね。5弦のフレットレスなど。「せっかく5弦買うならフレットレスベースを買っちゃえ!」みたいな。 ―7弦ギターは、現代の激しいサウンドも意識されているのでしょうか? 吉岡:もともと7弦はお客さんの要望で作りました。造る際は、7弦が使われているバンドの曲を聴きました。どんな使われ方をするのかを理解しないと造れませんからね。今は製作するとすべて完売してしまいますね。 村田:社長(吉岡)は何でも聴くんです。CDがたくさん届くんですけど、今日もノラ・ジョーンズとエリック・クラプトンのCDが届きました。トゥールを聞いていたときもありますもんね(笑) 吉岡:(笑) あと他メーカーの7弦ギター・5弦ベースは、それぞれ7弦目・5弦目の音が浮いているというか... 村田:ギターもベースも、6弦目・4弦目までは違和感ないのに、7弦目・5弦目を弾いたときに「ん? なんか違う?」という印象があるんですよね。 ―ただもう1弦足したような印象、ってことですかね? 吉岡:ウチはそういうふうにならないように考えて設計しています、設計段階から多弦であることを意識して造り、音も違和感のないようにプロデュースします。 ―製作者感覚ではなく、やはりプロデューサー感覚なんですね。


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