Sound Studio NOAH

Noah self recording report

Recording report
レコーディングレポート ニュース

「リハスタで挑戦! いい音で録れるバンド一発録音術」として、
2010年 9月号のSOUND DESIGNERに特集されました! プロのエンジニアの技をぜひご活用下さい!



バンドのレコーディングを行なうなら、日頃から利用しているリハスタを活用するのが安くてお手頃だ。そんなリハスタでのレコーディングに役立つ知識を教えてくれる『バンド一発録り・マイキングセミナー』が、サウンドスタジオノア 野方店で開催された。ここでは、同セミナーで紹介されたノウハウをお伝えしよう!

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 時間に限りのあるリハーサルスタジオで、最も効率良くバンドを録るための手法が「一発録り」だ。だが、メンバー全員が同じ空間で演奏を行なうリハスタでの一発録音の最大の問題は、音の「被り」にある。各楽器に立てたマイクに他の楽器の音が混ざってしまうため、ミックスでの各パートの作り込みが思うように行なえなくなるのだ。とはいえ、バンドの一体感や勢いが収録できるなど、一発録録音のメリットは多い。では、そんな被りの問題がある中で、どのようにレコーディングを行なえばいいのだろうか?
 その疑問を解決するため、本セミナーでは、エンジニアであり日本工学院の講師でもある山崎 進氏が、ゲストバンド「Fed MUSIC」の演奏を実際に録りながら、マイキングやミックスなどのテクを伝授してくれた。

今回のレコーディングシステムと使用機材
 今回の一発録音に使用されたのは、サウンドスタジオノア 野方店のCSスタジオだ。通常はサブルームに使われている12帖のスペースをレコーディングブースとして使い、ここでバンドが演奏を行なった。バンド編成は、ドラム、ベース、ギター、そしてギター&ボーカルの4パート。ベースのみライン録り、他のパートはすべてマイクを立てて録音を行なった。
 マイクとラインの各信号は、まずミキサーに入力され、ミキサー内蔵のヘッドアンプを通してからオーディオインターフェイスへと送られた。なお、ベース、キック、スネア(表/裏)、タム、フロアタム、ハイハットの7chはダイレクトにオーディオインターフェイスに送られたが、オーディオインターフェイスの入力数が足りなかったので、残りのトップ(左右)、ギター(×3本)、ボーカル、コーラスの7ch分は、いったんフォーカスライトのI/Oを経由してから、ADAT接続でオーディオインターフェイスへと送っていた。こうして、合計14チャンネルのマルチトラック録音が行なわれた。

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↑ 使用チャンネル数はドラムの各マイクが計8ch、ギターアンプが各1本×3台で計3ch、ベースがラインで1ch、ボーカルマイクがメインとコーラスで2chとなり、総計14chをミキサーのヘッドアンプに通してオーディオインターフェイスに送った。

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↑ アウトボード類は、アフェックスの207D(プリアンプ)、204(エキサイター)、240(コンプレッサー)などが用意されていた。最終的に当日は使用されなかったが、例えばボーカルなどのメインパートだけ、ミキサー以外のプリアンプを通してみると、楽曲内での際立ち方が変わってくる

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↑ コントロールルームのモニタースピーカーには、ジェネレックの8020Bと、ヤマハMSP 5 STUDIOが使用された。一発録音で録ったテイクを正確にチェックするためには、このように普段の宅録で使用しているニアフィールドモニターを持ち込むのが非常に有効だ

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↑ 録音時のヘッドアンプ/EQとして使ったアナログミキサーは、同スタジオに常設されているマッキーのONYX3280だ。多くのリハーサルスタジオには、16ch程度のミキサーが常設されているので、一発録音時のヘッドアンプとして活用できる。各チャンネルのEQで音作りも可能だ。

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各楽器のマイキングとエフェクト処理を公開!!
では実際に、バンド一発録音のマイキングとEQ設定、録音後のエフェクト処理を見ていこう。注目してほしいのは"被り"の対策だ。これを行なうことで、レコーディングのクオリティは大きく向上する。すぐにリハスタで実践してみよう!


【ボーカル】
ボーカルマイクの周囲を囲んで、簡易ブース化する
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↑ボーカルの録音は、ガラスの前などの音の反射の強い場所を避け、リフレクションフィルターを使って、ギターやドラム被りを抑えるのが効果的だ。あるいはマイクスタンドと毛布などでマイクを囲んで簡易ブースを作るのもいい。写真のように、マイクに口を付けるくらい近づいて歌うと、被りを減らすことができる。
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【ベース】 ラインで録ることで、被りを防ぎつつ、太くハッキリした音を収音する

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↑ベースは音の輪郭を損なわず、太く録ることが大切だ。そのため、アンプや部屋鳴りの善し悪しに左右されないライン録りが採用された。特に、一発録音の場合は、他の楽器への被りを防ぐという意味でも効果的だ。ここではカントリーマンのDIを使用している。空気感が欲しい場合は、録音後にリアンプやアンプシュミレーターを使うことで補おう

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【ギター】 キャビネットを壁に向けて、ボーカル&ドラムマイクへの被りを抑える

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↑被りが少なくなるように、マイクは極力近づけたオンマイクにセットする。太い音が欲しい場合はコーンのセンターを狙い、シャープな音はエッジを狙って録ろう。複数のスピーカーが搭載されているキャビの場合は、耳を当てて各スピーカーの音色を聴き、いい音がするスピーカーを選ぶ

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↑一発録音の時は、ギターアンプの音が、ボーカルとドラムのマイクに被らないように、キャビネットをドラム&ボーカルに背を向けた状態でセットする

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【ドラム】 それぞれのマイクの指向性を利用して各パーツ同士の被りを最小限に抑える

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ハイハットのマイクは、ゼンハイザーe914を使用。マイキングのは、スネアの反対側にマイクを向けることで、被りを抑えることができる。クローズ/オープン時の音の臨場感と被りのバランスを取り、マイキングのみで音作りを行う

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スネアのマイクは、表裏共にシュアSM57をセット。両面ともマイクの向きがハイハットと逆方向に向くように立てる。表面は打面スレスレに立てて被りを減らし、角度を付けてシェルの鳴りも収音。ミキサーのEQでコモリの原因となるローミッドをカットしておくといい。裏面のマイクはスナッピーをしっかり狙おう

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タム&フロアタムのマイクはエレクトロボイスのND468を使用。マイキングは基本的にスネアと同じだが、アタック感が強調され過ぎないようにし、EQのハイミッドで余韻を調整し、銅鳴りとのバランスを整えておくといい

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↑キックのマイクにはオーディオテクニカATM25を使用。被りを防ぐためにマイクは胴の中にかなり突っ込んだ方がいい。録音時にミキサーのEQでハイミッドを強調してアタックを出し、太くてハッキリした音を作っておこう

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↑トップの2本のマイクはAKG C451を使った。シンバルだけでなくきキット全体を録るようにセットする。シンバルと距離が近いとアタック音だけが収録され、ライドのニュアンスがなくなるので、適度な距離でシンバル全体の鳴りを録る

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最後まで読んでいただきありがとうございます!
上記のレンタルマイクはサウンドスタジオノアにてレンタル可能です。
ノアには様々なレコーディングスタイルがございますので、お客様にあったレコーディングをご提案させていただきます。
料金やお時間など、詳しくは各店までお気軽にお問い合せ下さい。

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