182304_s.jpgのサムネイル画像

2021年10月21日

ライブや録音など「指向性」でマイクを選ぼう|サウンドスタジオノア

182304_s.jpg


-はじめに

マイクを購入する際、必ず確認した方が良い仕様のひとつが「指向性」です。
今回は、用途に応じた指向性の選び方などご紹介します!


■ マイクの「指向性」とは

指向性とは、ざっくりいうと「マイクが集音する音の方向」です。
大きく3種類の分け方が存在しています。
マイクをどんな用途で使うかによって、指向性の選び方が大きく異なってきます。


■ マイクの基本的な指向性の種類と使用場面

1. 単一指向性

マイク正面の音のみを拾うものが単一指向性と呼ばれます。
音楽で用いられるマイクではこのタイプが一般的です。
周囲からの音の回り込みを抑え、狙った方向の音のみを拾いたい場合に最も適しています。


2. 双指向性

マイク正面と後方の方向から集音するものが双指向性と呼ばれます。
ラジオやインタビュー集音のように一対一、対談形式で使用されることが殆どで、音楽に使用される例は僅かです。


3. 無指向性

マイクの周囲360°全方向の音を満遍なく集音するものが無指向性と呼ばれます。
その特性から、会議での会話内容の集音や、スタジオ録音での残響音の集音などによく用いられます。
ただ、どの方向の音も拾うことから、ライブなどではハウリングの原因となってしまうため、使用されることはほぼありません。


■ ライブやリハーサルでのおすすめボーカルマイクと指向性

1. 【単一指向性】SHURE/SM58

ボーカルマイクの超定番・ロングセラーといえばこちらのマイクです。
扱いやすさ・耐久性・音質全てにおいて高い評価を得ており、ライブステージやスタジオでの取扱数も圧倒的No.1です。


2. 【超単一指向性】SHURE/BETA58A

SM58の指向性を更に狭い範囲にして、周囲の音や離れた距離の音を入りにくくしており、ノイズやハウリングに強い仕様となっているのがBETA58。
こちらもライブステージでは定番で、マイマイクとして購入する際に必ず選択肢に上がる1本です。


3. 【単一指向性】SENNHEISER/e935

SHUREのマイクと比較して高域のキレがよく、発音がハッキリと聴こえやすい特性です。


4. 【超単一指向性】SENNHEISER/e945

e935の特性そのままに指向性を絞ったマイクです。
ヒューマンビートボックスの大会で、公式マイクとして使用されたこともあるマイクです。


5. 【単一指向性】AKG/D5

他のダイナミックマイクと比較して安価で、ノイズやハウリングへの対策も施されており、人気のマイクです。


■ ボーカル録音におすすめのマイクと指向性

ボーカル録音には、ダイナミックマイクよりも繊細かつバランス良く集音してくれるコンデンサーマイクが多用されます。
ボーカル録音の際にも、ステージでの使用時同様に単一指向性のマイクを使用しクリアに集音するのが好ましいです。


おすすめのマイクは、audio-technicaのAT4040です。
安価かつ色付けのないナチュラルな音質で高いコストパフォーマンスを誇り、最初に購入する1本として高い評価を得ています。
また、AKGのC414XLSも人気が高くおすすめです。
こちらは指向性の切り替えスイッチ(9種類)も搭載されており、マークに合わせた指向性の設定次第でボーカル録音のみならず多用途に使用できるマイクです。

 

  -終わりに

マイクの指向性は、超単一指向性のように狭くなればなるほど、音源に対してマイクの角度や距離などシビアになってきます。
理想的な録音・集音ができるよう、スタジオで様々な指向性のマイクをレンタルして、置き方など色々と試してみると参考になります。
ぜひマイクの指向性を理解しながら、自分に合ったマイクを見つけてみてください!