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音楽コラム集|From アメリカ

【コラム】Difference ~アメリカと日本のスタジオの違い~ Part2「防音じゃない!? スタジオ」

2015.11.02

nb26_p10_1.jpg 前回は、アメリカでは時間貸しのスタジオではなく月貸しのスタジオが多いという話をしました。今回は、リハーサルスタジオの作りや仕様について、日本とアメリカの違いを紹介したいと思います。 日本のリハーサルスタジオは、アメリカと比べるとキレイだなという印象ですね。日本のスタジオって受付の周りに机や椅子なんかが置いてあって、リハーサルの前後にミーティングなどができる感じのところが多いですが、アメリカのリハスタでは空いているスペースにソファがドンと置いてあるだけって感じ。 スタジオの中は、音響や防音についてあまり考えられていないところが多いですね。日本のリハスタは、鉄の防音扉で大きな部屋ではドアが二重になっていたりと防音がきちんとしているのはすごいなと。アメリカのスタジオは、鉄の扉ではなく普通の木のドア! なので、当然スタジオの廊下にいるとそれぞれのスタジオの音が漏れまくっているという状態。部屋の壁も日本みたいに吸音や反響を考えてないところが多いです。月貸しスタジオを自分たちでカスタマイズして音響面を考えているところもあるけど、時間貸しのスタジオは単に「大きい音を出してもOKな部屋」という感じです。ただ、スタジオの広さは日本よりも広いところが多いですけど。 nb27_p10_amp_img.jpg スタジオに備え付けてある機材についてだと、アメリカのスタジオは貸し出し用のケーブル類に盗難防止のための巻き取り木が固定されていたりするんです。こういう小物は、持っていかれちゃったりするんでしょうね。機材の扱われ方も雑で痛んでいるところが多いです。ドラムのヘッドも長い間交換されていない感じだったり。アンプの上に乗って楽器を弾くような人もいたりしますね。これは使う人の問題ですが。 日本のスタジオは防音面もそうですが、機材も良いものをそろえていますね。たとえば本物のマーシャルのギターアンプが置いてあったり、オレンジとか、メサブギーのデュアルレクチとか定番以外のアンプが置いてあってすごいですね。それぞれの機材はメンテナンスもされていて綺麗だし、使う側も大切に扱うというマナーが浸透しているんでしょうね。あと、日本のスタジオは録音用のマイクが色々と備え付けてあるのも気がきいていますね。 Yukihide YT Takiyama Profile YT_prof01.jpg カリフォルニア州ロサンゼルス在住のギタリスト。ギターだけでなくベーシスト、作曲家、アレンジャーとしても活躍する。高校卒業後にアメリカへ渡りマサチューセッツ州、ボストンにあるBerklee College of Musicで編曲、オーケストレーションを学んだ後、ロサンゼルスに移住。 2008年、KAT-TUNのシングル「Lips」を作曲。同曲はオリコンチャート1位に輝き、50万枚の売上げを記録。作曲だけでなく、ビリー・シーン(ベース)、サイモン・フィリップス(ドラム)とともにギタリストとしてレコーディングにも参加。その他、嵐、KAT-TUNの数々の楽曲にギタリストとして参加している。 また2010年より氷室京介氏の楽曲制作に携わるようになり、同氏のアルバム「"B"orderless」では多数の楽曲でギター演奏、編曲で参加。また日本テレビ系「News ZERO」のテーマソング「If You Want」、専門学校HAL、TVCM曲「Warriors」などにアレンジャー、ギタリストとして参加。また2012年「Warriors」のカップリング曲「Play Within A Play」、セガPSP3用ゲーム「龍が如く5」のテーマソング「Bloody Moon」では氷室京介氏とのユニットGOSPELS OF JUDAS名義で作品を発表している。 2013年12月に氷室京介氏のカウントダウン武道館公演にサポートギタリストとして参加。翌2014年3月からスタートした全国50カ所に及ぶ、氷室京介25th Anniversary TOUR GREATEST ANTHOLOGY - NAKED - に参加するために再来日。同ツアー会場限定で1stミニアルバム「YT」をリリース。 2015年1月には2nd シングル「Drop Down」をiTunes Music Storeで配信リリース。5月「雫」、6月「Again」、7月「Rock 'n' Roll」と3ヶ月連続でのシングルリリース。同じく7月には渋谷Tsutaya O-nestにて初のワンマンライブを大盛況のうちに成功させる。 公式サイト http://whyteamusic.com