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音楽コラム集|編集部コラム

【スタジオのツボ】リハーサル環境をよくする 5つの条件

2010.05.06

スタジオに入って、それぞれのパートで音作りをして、いざバンドで練習。あれ? ドラムとボーカルの音が聞こえない。そんな経験はありませんか?それでは、いいリハーサル環境とは言えませんよね。 そこで、よりよい環境でリハーサルをするための5つの条件をご紹介。今のリハーサル環境と、ぜひ照らし合わせてみてください。 □楽器間の音量 バンドで合わせたときに、だいたい聞こえなくて困る音は、ドラムとボーカルです。ギターやベースは、アンプのボリュームツマミを回せば、その分どんどん音量が上がっていくからです。 【条件1:ドラムの音量に合わせる】 では、スタジオに入ったとき、まず何を基準に音量を決めたらいいのでしょうか? それは、生楽器であるドラムの音量を基準にするとうまくいきます。 ドラムの音量を上げるには、「強く叩く」。これしか方法がありません(ドラムにマイクを立てるという方法もありますが、スタジオでそこまでやってしまうと予定している練習時間よりかなり長くスタジオをおさえなくてはいけません)。なので、周りの音が大きすぎると、必要以上に強くドラムを叩いてしまい、ドラマーの体の故障につながってしまいます。 バンドで合わせてみて、ドラムが聞こえづらいなと感じたら、ドラマーに「もっと大きな音を出して」と言うのではなく、ギターやベースが音量を下げましょう。

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【条件2:ボーカルの音量に合わせる】 もうひとつ気になるのがボーカルの音量です。ボーカルの音が聞こえないからと、やみくもにミキサーのボリュームを上げてしまうと、今度はハウリングを起こし、これまたいいリハーサル環境とは言えなくなってしまいます(ハウリングを防ぐ方法は、NOAH BOOK 04 「もうハウってるなんて言わせない! 『脱ハウリング計画』」をご覧ください)。 そこで、モニタースピーカー(通称:コロガシ)を使うのが一番いい方法です。サウンドスタジオノアでしたら、大きいスタジオには常設、店舗によってはどのスタジオでも無料でレンタルすることができます。 ライブ会場によっては、ボーカルの音量が希望より上げられないことがあります。 そんなときのために、バンド全体がボーカルの音量に合わせた音量で演奏できるように練習するということも必要かもしれません。

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□立ち位置 もうひとつ重要なのが、バンドメンバーの立ち位置です。 【条件3:ギタリストやベーシストは、自分のアンプの斜め前に立つ】 ギタリストやベーシストは、自分の音がよく聞こえるように、自分のアンプの斜め前に立つといいです。斜め前というのが、ポイントです。アンプの真ん前に立つと、ピックアップがアンプの音をもろに拾って、ハウリングを起こしやすくなってしまうからです。

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【条件4:ボーカリストは、2つのスピーカーの真ん中に立つ】 スタジオ内には、メインスピーカーが2つあります。ボーカリストは、スピーカーの音がよく聞こえるように、その真ん中に立つといいです。スピーカーに近いほうがよく聞こえるからと、どちらかのスピーカーに寄ってしまうと、ハウリングしやすくなってしまいます。

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【条件5:スタジオのスタッフを最大限に活用しよう】 スタジオのことを一番知り尽くしているのは、スタジオのスタッフです。機材の使い方など何かわからないことがあれば、すぐにスタッフに聞きましょう。初歩的なことでも、どんなに些細なことでもかまいません。わからないまま時間を消費してしまうのは、大変もったいないです。 そして、「こうできたらいいんだけど、まあいいか」と自分たちであきらめずに、まずスタッフに相談しましょう。サウンドスタジオノアでは、レンタル機材も豊富に取り揃えています。解決に向けて、きっといろいろ考えてくれるハズです。

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【番外編】 スタジオは、バンド練習とドラムの個人練習をするところと思いがちですが、実は、ギターやベースの個人練習でも、大いに活用できます。 ライブハウスなどにある機材と同等の機材で練習できるという利点はもちろんありますが、大きい音で弾くことで、微妙なミュートの具合や小さなピッキングミスなどに気づくことができます。 同じアンプでも、小さい音で弾いたときと、大きい音を出したときとで、音が違ってきます。 宅録で満足できないとき、ぜひスタジオで録ってみてください。ハッとするほどのよいテイクが録れるかもしれません。 そして何より、スタジオに行くと音楽の世界にどっぷり浸れます。その環境から、いいフレーズなどが浮かんでくるなんていうことも、もちろんありますよね。