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音楽コラム集|音楽知識系コラム

【コラム】ラッコのドラム時字通信#2「曲の途中でメトロノームを外したら」

2022.03.18

ヨーロッパが大変なことになっていますね。市民の皆様の無事、そして愛と平和を祈ります。

さて、今回は僕が1990年代にEPIC SONYにて楽曲制作でドラムをレコーディングしたときの話です。

当時は、アナログレコーディングとデジタルレコーディングの端境期でした。

個人的な感想ですけど、アナログのホッとしたようなやさしい感覚、でも迫力ある感じの音が好きなので、アナログレコーディングにこだわって、シアターブルック在籍中は、アナログテープに録音してもらっていました。

最近の録音は、ほとんどがデジタルなので、何度録りなおしても、どこを切って貼ってしても大丈夫となってますけど、アナログのテープは録音を重ねるとどんどん音が劣化するから何度も録音できないので、レコーディングってめっちゃ緊張感あったんですよ。おまけに、スタッフとか人がたくさん見に来てたりするし。

3回目までにOKテイクが出たら最高で、せめて6テイク以内に録れるようにするのがプロの仕事って感じでした(新人だったし、プレッシャーすごいからw)。

もちろん楽曲のアレンジ的に、ドラムループを作って、メンバーのDJがトラックを作ったりしてましたから、曲それぞれの方法があるから一概には言えないんですけど、1発録り(ライブみたいにバンドみんなで一度に録音する方法)が好きなんです。


また、前置きが長くなりました。
表題の「曲の途中でメトロノームを外したら」は、1995年に発売されたシアターブルック「ありったけの愛」って曲の録音方法で、ドラムが入るまではメトロノームが鳴っていて、ドラムが入ると同時にメトロノームを消してドラムのグルーヴを中心に曲を組み立てて録音したんです。

もちろんアナログテープで録音したので、確か3テイクか4テイク目で仕上がりました。ドラム、ベース、ギター、キーボード、パーカッション、仮歌をセーノで演奏しました。余談ですが、当時はレコーディング1ヶ月前からお酒タバコや肉を控えて、まるでベジタリアンのように心身を整えて録音に集中していました。

現在の楽曲はDTMやコンピュータで制作されますから、互換性やオーバーダビングがしやすかったり、グリッド(過去記事参照)にビッタンコに合った曲が多いですが、「ありったけの愛」ではそれらを外してライブでやっているように僕のドラムの揺れやテンポが速くなって盛り上がっていく様を収録したんです。

それが功を奏してか、ラジオのヘビーローテーションになったり、何度もシングルカットされたりとバンドを代表する楽曲となったことはドラマー冥利に尽きることですよね。
自分のグルーヴで楽しんでもらえるだなんて素敵ですよね。
当時のメンバーや制作スタッフのおかげです。ありがとうございます。

今後の制作も、もちろん同期やメトロノームとの関係性も楽しみますが、自分のグリッドの精度を上げたその先に自分自身のグルーヴを奏で録り続けていきたいなと思っています。
皆さんも「ご自身のグルーヴ」を創造してください。

YouTubeにアップされていましたら、良かったら参考に観てみてください。
シアターブルック「ありったけの愛」ドラム:三嶋RACCO光博


Forest Jam Vol.100 に出演します。
すばらしいメンバーとご一緒できること本当にうれしい。感謝します。
31915:45からはThe Lapanuiのドラマーとして20日は14:00からソロドラムパフォーマンスで出演します。
会場に来られない方もライブ配信で見ていただくことができます。
応援が力になります。ぜひ観てください! よろしくお願いします。

[日程] 319日土曜日~20日日曜日

[時間] Open.12:00 / Start.14:00

[参加費] 自由入場料投げ銭)

[会場] アジアンカフェ食堂 チャナリーフ
https://chanaleaf.com/
[LIVE]
Day.1RABIRABIThe LapanuiRACCOSAIRUMuff

Day.2RACCOIndus & RocksNoise On TrashComplianS

[料金] Donation(ご来場の際会場で投げ銭ライブ配信ご視聴の際はサイトで投げ銭)

[Live配信] Forest Jamily @YouTube チャンネル登録お願いします!
https://youtube.com/user/ForestJamily


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三嶋RACCO光博

沈黙の時を超えて奏ます。

ヒューマンテクノトランスドレッドロック。

元シアターブルックドラマー。

様々なアーティストサポート、事業、聖地巡礼を経てフォレストジャム のステージ、ソロドラムパフォーマンスから復活します。

待っていてくれたファンの皆様ありがとう。

シアターブルックありがとう。

踊りましょう。これからもずっと。



Supported by YAMAHA Drums
YouTubehttps://youtube.com/user/racco