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NOAH NEWS

【イベント速報】AMP SHOW & Toshi Yanagi Talk Show レポート~試奏会編~

2021.12.31

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2021
1229() サウンドスタジオノア初台店にて、AMP SHOWと題した試奏会と、全米で活躍するギタリスト Toshi Yanagi氏のトークショーが開催された。

今回は、前半・試奏会の様子をレポート!

ギター・ビルダーの勝見 明大氏が主催するこのイベントは、楽器店などでも滅多にお目にかかれないアンプを試奏できるというもの。

会場となったスタジオのドアを開けると、MarshallBognerFriedmanなどの現行品からビンテージの超レア物まで、ズラリと揃えられたアンプの壁が。

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開始時間の13時に会場入りすると、既にお気に入りのギターを抱えて、音出しを今か今かと待つギタリストが集っていた。

筆者も試奏の機会を頂き、いくつかのアンプで実際に音出しをした中で、特に印象に残ったアンプを紹介する。

Bogner Mod Marshall



BOGNER.jpg
今回、Bognerアンプは3台セットアップされていた。
上からBogner Mod Marshall・Bogner Prototype・Bogner Uberschall



事前に告知されていたアンプヘッドのラインナップの中で、筆者が最も弾いてみたかったアンプがコチラ。

ドイツのアンプビルダー・Reinhold Bogner氏がBognerを創設する前に手がけた改造Marshall(JCM800ベース)である。



高域のパリッとした部分が飛び出してくるJCM800の質感は残しつつも、Bognerアンプに通じるリッチかつジューシーな中域・どこまでも歪んでいくハイゲインサウンドが楽しめる1台だ。

Friedman BE-100

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Friedman
のフラッグシップ・モデルとして君臨したBE-100

現在は生産終了し、新たなフラッグシップ・モデルであるBE-100 Deluxeが販売されているが、今回はレアな1台となりつつある旧型のBE-100を試奏。

実は筆者が以前勤務していた店舗にて、同じく旧型のBE-100を取り扱っており久々の再会だったのだが、改めて弾いてみて、シングルコイル・ハムバッカーどちらも美味しい帯域をジュワッと引き出し、音量を上げていっても耳に痛い帯域が前面には出てこないという印象。

激しく歪ませていっても深みや奥行きのあるサウンドが非常に心地よく感じられた。

Marshall JMP
(Jose Arredondo Mod )

JOSE.jpg


今年、世界中のギタリストに大きな衝撃を与えたEddie Van Halenの訃報。

音作り・奏法など、恐らくロック・ギタリストなら誰もが目標にし、1度は真似をする存在である。

そんなEddieのサウンドを語る上で忘れてはならないのが、Eddieのサウンドメイクに大きく関わったアンプビルダーのJose Arredondoである。

彼が改造したMarshallアンプ・サウンドは世界中のギタリストが追い求める理想のサウンドといっても過言ではないだろう。

そのJose Arredondoによる改造Marshallは、試奏したギタリストの多くが他のアンプよりも時間を割いてじっくりと弾き込んでいた印象だ。

実際に弾いてみると、やはりEddieのリフを弾きたくなるような「ド直球」のサウンドで、ザクザクとした歯切れの良さ、音の芯の太さが感じられた。

また、ギター本体のボリュームを絞りシングルコイルに切り替えた際の、気持ちの良いクリーン・クランチトーンも特筆すべき点である。



「実機」を鳴らして体感するサウンド

今回は筆者が特に印象に残った3機種の紹介にとどめたが、他にもここでしかお目にかかれない激レアアンプが多数セットアップされていた。

今回集まったギタリストたちにとって、この試奏会が、理想のサウンドを追求する上で非常に充実した時間であったことは言うまでもないだろう。

プラグイン・ソフトやマルチ・プロセッサーなど、様々な形で音響機器メーカーが高性能なアンプシミュレーターを次々と生み出し、実機と比較しても聴き分けられないレベルでアンプサウンドの再現度も高まってきている。

しかし、実際にアンプから音を鳴らした際の、ブリッジミュートの低域の箱鳴り感・高域のレスポンスの速さ・コードを弾いた際の広がっていくような倍音感・ピッキングやギターのボリューム操作に追従する自然な歪みなど、やはり実機でしか体感し得ない部分も多い。

今回、良質なアンプを多数試奏する中で、改めてその事を実感した。